2024年1月に「セクシー田中さん」の原作者の芦原妃名子さんの訃報が報じられ、原作と脚本の違いでドラマ制作側と芦原さんに起こったトラブルについて話題になっています。
そんな中、芦原妃名子先生の代表作の一つでもある「砂時計」についても、「セクシー田中さん」同様に漫画・原作とドラマの間で違いはあったのかと気になる方もいらっしゃると思います。
「砂時計」は日本だけでなく、韓国でもドラマ化されるほどの人気作品!
今回は日本のドラマ版にスポットを当てて、砂時計の漫画・原作とドラマの違いはどこか、キャラクター設定をはじめ、それぞれのストーリーの違いにも焦点を当てて解説していきたいと思います!
「砂時計」は累計部数が700万以上、「Betsucomi」誌にて2003年5月号から2006年7月号まで連載された後、2007年にはテレビドラマが制作され、2008年には小説化、映画化まで 行われた人気作です!
それでは、詳しくみていきましょう!
Contents
砂時計の漫画原作とドラマの違いは?
漫画原作のドラマといえば、オリジナルストーリが追加されていたり、設定が変更になっていたりというのは、よくある話と言われていますが、実際のところ「砂時計」はどうなんでしょう。
「砂時計」は「セクシー田中さん」より以前の作品ということ、ドラマだけでなく映画化もされているほどの人気作です。
また、原作ファンでドラマを視聴した方たちによる反応も「がっかりした」というネガティブなコメントもありましたが、反対に「終始、原作寄りでよかったと思う、ドラマはドラマで面白かった」など良い感想もありました。
なので、それなりに芦原妃名子さんの意図を汲み取った作品に仕上がっていたのかなとも考えられますね。
それでは、ここから漫画原作とドラマの違いについて、ポイントごとにまとめたので詳しく解説していきますね!
それでは早速見ていきましょう!
砂時計の漫画原作とドラマの違い①大悟の婚約者が登場する
ドラマのオリジナルキャラクターで車椅子の女性(新藤あかね)が大悟の婚約者として登場しています。
しかし漫画原作の設定では進藤あかねは婚約者ではなく、ただの親しい女友達として紹介されているのです!
ストーリーを盛り上げるためとはいえ、原作ファンの中には、モヤモヤとした人もいたはず。
ありきたりなストーリー展開になってしまい私も残念な気持ちでした。
SNSでは「昼ドラだからしょうがない。」といったコメントも見られました。
また一部の原作ファンの間で、大悟の婚約者が進藤あかねという設定に否定的なコメントが多かったそうです。
砂時計の漫画原作とドラマの違い①ドラマは恋愛要素が多い
ドラマは恋愛がメインで描かれ、漫画原作では杏の母親の自殺したことで、杏の後悔している気持ちや心を痛め苦しむ様子など心情が深く描かれていたが、ドラマでは1話でサラッと終了していました。
たしかに原作では、物語全体を通じて母への葛藤や悲しみが描かれていましたよね。
逆にドラマを通じてファンになった人の中には、ドラマよりも漫画原作のほうが、主人公たちの心理について細かく表現されていて、とても良かったといったコメントも多くありました。
砂時計の漫画原作とドラマの違いキャラクターや設定は?
漫画原作にはないドラマ独自のキャラクターや設定について解説します。
ドラマ版砂時計は、かなり原作寄りに作られているものの、実は細かいキャラクター設定に変更が加えられている部分も多くあります。
ドラマのワンシーンで杏の父親が失踪してしまうところがあったり、漫画原作では元気に過ごしているはずの祖母の訃報など。
原作ファンからしたら「なんでやねん!」って思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そんな違っている部分も含めて楽しんで、原作やドラマを観るキッカケになったら嬉しいです!
砂時計漫画原作とドラマのキャラクター①杏の両親の離婚の経緯
ドラマでは突然、父親が離婚届を残し、失踪してしまうといったストーリー展開でした。
父と母の離婚の理由は、父が友人の借金を被ってしまい、それが原因で離婚してしまうというのは、原作もドラマも共通になっています。
原作はもともと協議離婚とされており、ドラマでも最終的には父の考えがあっての行動だったとわかるのですが、借金で父が失踪してしまうというのは、なんかドラマあるあるな気もしますね。
砂時計漫画原作とドラマのキャラクター②歩と大悟の関係
漫画原作では、別々の高校へ進学することになった歩と大悟ですが、ドラマでは同じ高校に通っていたが歩が転校、その後再会という設定になっていました。
わざわざ歩を転校させる意味がよくわかりませんでしたが、別々の高校に進学でよかったのでは?
私はちょっとややこしいなと見ていて感じてしまいましたが、それ以外の変更はなかったし、歩と大悟のコンビは個人的にも結構好きなので、見ていて楽しかったです!
砂時計漫画原作とドラマの設定③藤の住んでいるところ
漫画原作で藤くんは高校卒業後に島根を出て上京し、親戚の家に住むという設定でしたが、ドラマではひとり暮らしをしている設定になっています。
藤くんといえば、原作とドラマで少し雰囲気が違っているところもよく話題になりますね。
ドラマでは、藤くんの雰囲気が少し暗い感じになっていて、原作ファンの間では、原作のイメージと違うという意見もありますが、私はドラマの藤くんもこれはこれで好きです。
砂時計漫画原作とドラマの設定④祖母の死
ドラマ第58話「祖母の思い」で杏のおばあちゃんである美代子が亡くなってしまいます。
ところが、漫画ではそのような描写はなく完全にドラマのオリジナルストーリーであること、この展開について、ちょっと驚きですよね。
逆に原作では、ドラマには登場しない杏の祖父が登場します。(笑)
おばあちゃんはちょこちょこしか登場シーンこなかったけど、杏だけじゃなくみんなのおばあちゃんだったから、おばあちゃんの訃報はみんなにとっても、視聴者にとっても衝撃だったと思います。
また、この第58話は回想シーンが多かったことから「制作者側の時間稼ぎだったのは?」といったコメントもみられました。
まとめ
今回は、砂時計の漫画・原作とドラマの違い、キャラクターや設定について解説しましたが、いかがでしたか?
ストーリー自体の大きな変化はあまりありませんでしたが、あかねのようなオリジナルキャラクターが登場したり、細かなキャラクター設定の変更などが多かったように思います。
視聴者の反応はというと「原作に沿った物語の展開でよかった。」というコメントが多いなか、「原作では登場しないキャラクターが増え、内容の変更にがっかりした。」などといったコメントも見られました。
原作ファンからするとドラマオリジナルの設定やキャラクターというのは、なかなか受け入れられなかったりしますよね。
でもドラマファンが漫画・原作を読んで心理的な描写がしっかりしていてわかりやすかったという意見もなるほどーっと納得してしまいましたね!
原作もドラマもどちらもみてみると、漫画・原作では繊細な心理描写や主人公たちの成長が見て取れる部分、ドラマはドラマの演出の良さや面白さなど、それぞれの良い部分がよく理解できると思います。
漫画・原作、ドラマ、それぞれキャラクターや背景の設定など違いもありましたが、どちらも出会いと別れを繰り返しながらもラストは幸せを見つけ、号泣間違いなしの素晴らしい作品です。
これを機に芦原妃名子さん原作の「砂時計」を見るキッカケになれば嬉しいです!